イギーとボウイに逢うクラフトワーク

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★奇跡的に更新を続けております。私はボウイが大好きですがまったくコレクターでもなく、散漫な知識しか持ち合わせてはいない。けれど、ずっと一等大好きなアーティスト(ミュージシャンも俳優もすべて含めて)はボウイだということは変わりはしない。頑なにそう思い続けているのではないので自分でも不思議。なので、ボウイしか聴かないのでもない。音楽はお仕事との絆が深いのも不思議なこと。気になる音楽を幅広く聴いている(偏ってはいるけれど)。イギーのお誕生日からベルリン時代のボウイの活動を思う。1976年という年。ボウイのアルバムでいうと『STATION TO STATION ステイション・トゥ・ステイション』が発売された年(録音は1975年秋)。このアルバムの中で、既にヨーロッパへの回帰とシンセサイザー(電子音楽)への愛を示唆している。歴史は面白い。ボウイがグラムロックというムーブメントの中で、とんでもなくデカダンでキワモノ的に猛威を振るっていた頃、ドイツのKRAFTWERK:クラフトワーク(クラフトヴェルク)の『AUTOBAHN アウトバーン』(1974年)を毎日のように聴いていた(愛聴)という。そして、”英国の頭脳集結”と言われる(勝手に言っているのだけれど)ツワモノ達がドイツ・ベルリン入りし数年滞在することに。ボウイはハンザ・スタジオでコカイン中毒からの脱却を果たすべく治癒も兼ねながらの制作活動時期。そして、所謂”ベルリン3部作”と呼ばれる第一弾となる『LOW ロウ』を発表したのは1977年。この1977年に、デュッセルドルフを拠点とするクラフトワークは『TRANS EUROPE EXPRESS ヨーロッパ特急』(録音は1976年)を発表。そのアルバムの中で、”ボウイとイギーの名前が出て来る”という友人の教えを受けた私は運良く直ぐにこのレコードを購入して聴くことが出来た。そして、繰り返し繰り返し聴いていた、これまた10代の頃。すっかり、美しいが単調なリフレンに魅了されてしまう。このアルバムタイトル曲である『TRANS EUROPE EXPRESS』の後半部に”イギー・ポップとデヴィッド・ボウイに逢う”と歌われる。その前には”駅から駅へ(STATION TO STATION)”とも歌われる。この箇所を聴きたくて、B面の1曲目に針を置く作業をワクワクして繰り返していた私を想い出す。そして、ボウイはアルバム『LOW ロウ』に続けて同年(録音・発売共に1977年)に『HEROES 英雄夢語り(ヒーローズ)』発表となる。このアルバムのB面の1曲目に『V-2 SCHNEIDER V-2 シュナイダー』という曲がある。クラフトワークの創設者のお一人であるフローリアン・シュナイダー(やはりボウイと同い年)に捧げられた曲だとも云われている。ボウイはお気に入りのクラフトワークが自分の名を曲に入れてくれたことを喜んだことでしょう!記録的にはクラフトワークの『TRANS EUROPE EXPRESS』が先に発売されているけれど、ほぼ同じ時期。ボウイはこの曲のお礼に『V-2 SCHNEIDER』を作ったのかどうかは分からないけれど、知的な友愛を想い愉しい。

Kraftwerk - Trans Europe Express (german version)


”プログレ”と呼ばれる音楽の最初の出会いはこのクラフトワーク。シド・バレットのいた頃の初期ピンク・フロイドを聴いた時期とほぼ同じ。そうして、私はボウイのアルバムを集めながらも既にリリースされていたアルバムやラジオと雑誌でチェックするニュー・ウェーヴなる奇妙で愛すべき音楽たちに夢中の日々を送っていた。私はよく”浮世離れしている”(褒め言葉だそうで嬉しく拝受している)と云われる所以もすべてボウイありき!としか思えない。クラスメイトの女子たちは恋する季節。青春を謳歌していた。私も然り!けれど、音楽やアートに恋していたのだと照れくさいけれど回顧できる年齢になっている。今の私があるのもボウイのお陰。ボウイは私の人生の選択というか分岐点に常にいてくださった。この感覚を分かってくださるお方は今は居る。ボウイを通じて友人になれた人々が今は居る。人だけではなく私には多くの友が音楽や映画や書物たちの中にも居てくださる。現実を生き抜く中で欠かせないものたち。現実逃避ではない。こうして生きていること、生きて来れたことを至福に想う。

※上の画像はクラフトワークの『TRANS EUROPE EXPRESS』のドイツ盤のインナースリーブで、クラフトワークのサブ・メンバーでもあるエミール・シュルトによるもの。
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by bowieworld | 2009-04-24 10:41 | 盟友・旧友・関連アーティスト
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